「君のいる町」は瀬尾公治による作品で2008年から2014年にかけて週刊少年マガジンで連載されていた人気漫画である。略称は「君町」である。
2013年に全12話でアニメ化もされたが、個人的にはアニメ版は序盤の広島編が全カットされていたのであまり好きではない。
漫画「君のいる町」が面白い理由
高校時代から社会人になるまでの恋愛ストーリーがたまらない
漫画「君のいる町」が面白い理由の一つに、序盤からラストまで舞台が変わるところにあると思います。。それぞれの舞台でそれぞれのストーリーが繰り広げられ、読み手の気持ちが揺さぶられてしまいます。
舞台が変わるとはどういうことかというと、序盤1「広島編:高校時代」、序盤2「東京編:高校時代」、中盤「大学編」、終盤「社会人編」という風に4つのストーリーが上手に展開しているのです。
それぞれのストーリーを以下に記載します。※ネタバレあり
■ 「君のいる町」序盤1のストーリー:広島編
広島在住の高校生桐島青人(きりしまはると)の家に、父親の知り合いの娘、枝葉柚希(えばゆずき)が突然引っ越してきて同居することに。そこから青人の波乱万丈な人生が始まるのです。
奔放な性格の柚希に振り回されながらも、徐々に好意を感じ始めていた青人だが、青人には昔から片思いの女性神咲七海(かんざきななみ)がいたのである。
広島編では、青人・柚希・七海の恋愛模様を中心に物語が進んでいきます。
そんな柚希がいることが日常となりつつあったある日、柚希が東京に戻ることになるのです。
柚希への気持ちが恋だということに気付いた青人は柚希に告白。青人の告白を受け入れた柚希。広島と東京という遠距離恋愛が始まるのです。
しかし、順調に愛をはぐくんでいたかに見えたある日、突如柚希に別れを告げられてしまう。受け入れられない青人だったが、柚希に東京で彼氏ができたこと知る。
柚希の性格を理解している青人は、柚希に何かあったに違いないと自ら東京に転校するのだった。
■ 「君のいる町」序盤2のストーリー:東京編
東京に住む姉の家に同居することになった青人は、転校先の同級生御島明日香(みしまあすか)、風間恭介(かざまきょうすけ)と知り合う。
三人はすぐに親友となり、そこで青人は風間の秘密をしるのである。
風間は難病を抱えていて、成功率の低い手術をしないと死んでしまうという。
そんな風間のお見舞いに行ったとき、病室で偶然柚希に出会うのである。そこで青人は真実を知ってしまうのです。
柚希の東京の彼氏というのが風間だったのです。青人は風間に柚希を追って東京にきたことを告げ、柚希を取り戻すと宣言。戸惑う柚希だったが、親友の青人と風間は互いの存在を受け入れ、親友のままの良い関係を続けていたのであった。
だが、事態は急変してしまうのです。
手術を受け入れた風間が急死してしまうのです。風間の急死を境に、柚希と青人は距離を置くようになり、青人はずっとそばにいた御島と付き合うことになりました。
■ 「君のいる町」中盤ストーリー:大学編
御島と同じ大学に入学した青人。地元広島の幼馴染も同じ大学に進学したこともあり、楽しい大学生活の始まりである。
大学の先輩に無理矢理誘われたコンパに参加することになった青人は、そこで大学生になって一層きれいになった柚希と久々の再開をするのです。
そこから青人と柚希の友達としての関係が再スタートするのです。
そんな中、青人は柚希への思いを忘れていないことに気が付くのです。
泣きじゃくる御島に別れを告げ、柚希と再び付き合うことになるのだが、大学の友達関係はすべて失うことになってしまったのである。
この時期、青人と柚希は柚希父親との関係も悪化。柚希は家を出て青人と同棲することになるのです。
何とか関係を修復でき無事大学も卒業。就職も決まった二人だったのだが、青人は高知に柚希は東京のままと、また離れ離れになってしまうのです。
■ 「君のいる町」終盤ストーリー:社会人編
高知と東京という遠距離恋愛が始まった二人だったが、教師になっていた柚希はある程度時間に余裕があり、毎週末高知まで会いに行くという生活を続けていた。一方、仕事が徐々に忙しくなっていく青人は柚希が無理をしていることに気が付かないのです。
ついに、疲労がたまった柚希は過労で倒れてしまうのです。そこで、はじめて柚希が無理をしていたことを知り、気付けなかった自分に絶望する青人。
柚希に絶対に幸せにすると誓ったはずの自分が、柚希を一番苦しめていたと後悔をするのである。
お互い遠距離恋愛での限界を感じ、最後に出た言葉は別れの言葉であった。
柚希との別れの数年後、仕事で成果を上げ東京に転勤することになった青人。
昔、約束した場所で再会そして結婚するのでした。
面白い漫画「君のいる町」のまとめ
「君のいる町」は、別れてもまだ忘れられない思いが描かれています。
主に男性に多いといわれている、割り切れない感情ですかね。
非常に共感が持てます。
そして、長編の恋愛ストーリーは読みごたえがあり心を何度もえぐられました。
甘く切ない感情を感じたいなら、ぜひ読んでほしいと思います。